とある魔術の禁書目録 5

時節柄外伝の陰に埋もれる形になってしまっている観がしなくもない本家の第5巻。
今回は序盤に原作の2巻のエピソードが飛ばされた時と同様に、4巻?の話を飛ばして5巻の話を再現しているらしい。
アニメではやったエピソードがなく、逆にアニメがやっていないエピソードを収録。
メディアミックスがそれぞれを相互補完するような戦略なのだろうか。


さて、5巻です。
冒頭にも書いた通り、原作にはあってアニメにはないエピソードを収録しています。
具体的には、夏休みの最中にインデックスと海へ小旅行(してまたトラブルに巻き込まれる)する話が丸々カット。
その代わりとして、インデックスが拉致され一大事に発展するかと思いきや、割とあっさり解決するというショートエピソードが入っています。
長編をひとつ飛ばして次の章へのつなぎとなる話を入れたような感じでしょうか。
新章に入った、という印象はありません。


また、この巻は2つの話が展開されており、残るもう一方は美琴がとある男性に付きまとわれ(というと悪く言いすぎな気もしますが)、それに困った挙句解決策として当麻に恋人のふりをしてくれ、とお願いするお話。
そんな回りくどいことしないではっきりごめんなさいと言えば済みそうな話ではありますが、この方が面白いので良し、ということで。
分量としてはこちらの方が5巻のメインといった塩梅になっています。
少なからず布石も打たれており、一応今後の展開へと繋がる要素もありそうです。


尚、5巻は夏休み最後の日である8月31日の一日を時間軸にそって描いており、恋人ごっごが午前の部。
インデックス拉致騒動が午後の部となっています。


というわけで、どちらかというと幕間の小話的な色合いが強い巻でした。
次回は原作5巻の残りのエピソード、御坂のちっこいのが出てくるあの話が収録されるようです。
こちらも時間は8月31日の話のようです。
アニメで見た限りではこれだけで6巻丸々1冊とはなりそうもないので、その後はいよいよ新章入りかな。