DARKER THAN BLACK−流星の双子− 第十一話「水底は乾き、月は満ちる・・・」


イザナギイザナミ
黒(ヘイ)と銀(イン)。
そして、蘇芳と紫苑。
それぞれが相対する時、何かが始まりを告げる。
あるいはそれは終わりの合図なのかも知れないが・・・。

今回を含め残り2話、ラスト前の山場となる第11話。


待ちに待った11話です。
様々な局面があちこちで展開しているので忙しい感じがする今回。
FSBとMI6はすっかり蚊帳の外といった案配になってきましたが、それでもまだ三号機関とCIA、そしてどれにも属さない連中の思惑・利害がこんがらがっている。
この構図は一期の終盤にも通ずる点があり、懐かしさすら覚える。
忘れかけた頃にジョンスミスも再登場したことですし、いよいよクライマックスですね。


さて、腹ごしらえをしたところでヘイと蘇芳は各自ケリをつけるために別行動。
ヘイは無論インのところへ。
いっぽう蘇芳はというと、記憶にあった水族館へ足を向けますが、そこにパパチェンコ登場。
蘇芳にとってのすべての真相を語ってくれます。
鍵を握る人物が饒舌に秘密を語ると死亡フラグです。
そうでなくてもパパチェンコは死亡候補です。
そして、三号機関の包囲網をかいくぐりつつ紫苑の元へ向かう途中に重症を負い、案の定そのまま生き絶えました・・・。
やっぱこうなるのか。そうだよね、これ、DTBだもんね。


まあ、おとんが死んでしまったのは仕方ないとして、この一連の流れの中での蘇芳が印象深い。
再会から一貫して、ママチェンコとは異なり彼に対して憤りなどの感情を見せることはなく、最期も単純に死別を嘆いていました。
コピーうんぬんがどうであろうと親子として元の暮らしに戻れたら・・・といった想いがあったようにも思えます。


そのほか、鎮目が変態です。
太ももサイコー!男の子とだろうと女の子だろうと関係ねぇし、ゲヘヘ。
最初からそんな感じではありましたが、事あるごとに重症さが際立っている。
そのくせただの間抜けかと思いきや、冴えた面を見せることもあり、どこまでも「食えない奴」という評価がぴったりな妙な男っすね。


変といえばオレイユも相当おかしいです。
B級映画でもそんなコスチュームしないぞ、ってくらいに間違った戦闘服で身を包み、いかにもな光線銃を所持。
トドメに「えいっ」とか言っちゃってからに。
どうしたババア、いったい何があった(´・ω・`)はっきり言ってアンタめっちゃ浮いてるぞ。
まじめな話のはずなのに・・・。変なやつは鎮目だけで十分です(笑)。


そして何より怒り心頭の葉月さんがヤヴァイです。
いや、状況的にはヤバイのはそれに睨まれたヘイの方なんですが、とにかく、こう・・・何か、鬼神・・・みたいな?
これまではヘイとほぼ互角に相対し、前回こそ母親のこともあって明らかな遅れをとりましたが、今度はヘイが圧倒されてます。
一期の頃から通算してもあれほど明らかにヘイが窮地に立たされ、事実焦りが顔に如実に表れるようなことがあっただろうか。


ああ、あとジュライが最近よく“能動的に”動いてますね。
一期で築かれたドールに対するイメージ像をどんどん壊していくようです。
このシーンで言えば、これまで ドール=手を引かれる方 だったわけですが、その逆。
彼を象徴として、ドールというものが「インだけが特別だった」という枠組みを越えてきた感じがします。


というわけで、佳境にふさわしいというべきか諸々詰め込まれてたっぷりだった11話でした。
しかしそれでもまだ本当に次が最終回で大丈夫なのか不安になるほどにあれこれ残っているわけで・・・。
今週は何だか作画も総じて普段よりは微妙な出来でしたし、次回を楽しみにすればいいのか心配すればいいのか複雑な気分。
ヘイvs葉月は邪魔が入るのか決着がつくのか、そこも気になります。