ソ・ラ・ノ・ヲ・ト(ソラノヲト) 第七話「蝉時雨・精霊流シ」


1クールの折り返し地点となる今回は、これまで特にクローズアップされることのなかったフェリシア回。
日本での盆にあたる時期を迎えたセーズ。
様々な文化の混在するセーズでもやはり盆がルーツと思われる文化が残っており・・・というか精霊流しとかまんまそのものであり・・・という今回の話。
それと同時に、世界がまだ戦時下にあり彼女も新米だった頃の過去も振り返られる。
ついにそらおん!脱却、待望?のシリアスだよ、という第7話。


さて、かねてより「脚本が吉野だからどうせ後半には急に鬱展開だろう」と目されていた本作。
冒頭からしてただならぬ雰囲気。
5話冒頭も似たようなシチュエーションではありましたが、あの時はすぐに模擬訓練やシミュレーションの類だとわかるものでしたが、今回はそれとは明らかに違う感じ。
(そもそも面子が違います。)
実際にも、シリアスムードは冒頭だけに留まらずその後も続いたのでした。

(しかしあの戦況でラッパはおかしいと思う。滑稽にしか見えない。)


いやー、それにしても計ったかのように7話でシリアス入りましたねー。
そしてこれじゃあまるで「鬱展開やっときゃ客は喜ぶ」という打算に見事はまるようですが、実際今回はこれまでの中ではもっとも楽しめたという事実。


が、手放しに称賛もできないのがこれまでのツケの重みでしょうか。
都合6回にわたってああいった調子の話を続けてきた末に、今更のごとくシリアスを入れられても・・・というささやかな反駁心があります。

最初からこういうものを望んでいたくせに、いざ出てきたら文句を言うというのも勝手な話ですが、要はタイミングの問題でしょうか。
せめて3話や4話目で早々とこういった側面も見せてくれていれば・・・と思うのです。

というか何より、EDがいつにもまして雰囲気ぶち壊しで最低_| ̄|○
イイハナシダナー(´;ω;`)の余韻が台無しです。
どうせここぞとばかりにシリアスをやるなら特殊EDを用意するなり徹底してやり尽くして欲しかったかな、と。


というわけで、今回の本編のみを切り出して見れば良い回なのだけれど、前6回からの連続性やEDとの連動性を考えるとどうにも中途半端な観のする7話でした。
この辺りが1回限りの映画などとは違うTVシリーズの難しさかも知れません。


といっぱしの評論ぶったことをやったところで、以下は取りとめもない雑感を少し。
灯籠流しのシーンが綺麗でしたねー。
かつてはファフナーでも同じ光景を目にし、心打たれたことがありましたが、「当時と違って放送波がデジタルであること」「そもそもの作画クオリティが高いこと」の両者が相まって、いっそう特別な光景に見えた気がします。


そしてカナタやリオの回想に度々出てきた例の人物。
フェリシアの回想にも登場し、なんと(どこかの国の)皇女殿下であったことが判明。
加えて、もしかしてリオの血縁なのでは?というフラグも残り、今後も何かしら鍵となる関与がありそうで興味深げ。


さて、来週はサブタイだけみると今週に引き続き何やらのっぴきならない事態が待ち受けていそう。
けれどweb予告を見る限りでは、どう見ても6話までと同様これまで通りのゆるい日常エピソードの予感。
多分サブタイ詐欺に違いない・・・と思いつつ、予告詐欺の可能性も期待して、また来週。