未来日記 10

ついに大台に到達。
アニメ化企画も進行中。
いよいよ大詰めへ向けて物語にも大きな動きの見られる未来日記
最新第10巻。

未来日記が初めての人でいきなり10巻の感想から見る人も居ないと思われますので、今回は内容への言及に配慮しないことにしています。
念のためご注意下さい。



11th抹殺作戦の真っ只中で終わった前巻から引き続き、ツインタワービルを駆け回る雪輝たち。
しかしあと一歩のところまで彼を追い詰めるも詰めの一手が指せない。
11th抹殺失敗という結果を受け、約束通りみねねは協力を解除、敵として雪輝と対峙したのだが・・・。

というわけで、まずは対11th戦の決着からとなる今回。
最後の一人を決するサバイバルである以上、避け得ぬ運命であったわけではありますが、とうとうみねねが退場になりました。
雪輝らと並んで主役級の人物であっただけに大変惜しまれる事態ですが、そうであるからこその『未来日記
この軸がブレなかったのは良かったですね。


尚、その他では由乃を巡る謎が更に深まるといった展開が発生。
一時は秋瀬の追究及び追及によって、偽者であることが判明し謎が減ったかに思われた彼女ですが、実はそれすらも今回への伏線のひとつに過ぎず・・・という何とも手の込んだ人物像が用意されていました。
また、それに対する秋瀬もキーキャラクターであることが明らかになるなど、この10巻は末へ向けてかなり加速し始めてきた印象です。


一方、ある時を境に吹っ切れた観のあった雪輝ですが、急に成長したように見えてもやっぱりまだ中学生の子供。
みねねとのやり取りの最中に、抑え込んできた本音が見られたことが印象深い。
かと思えば、日記の利用の仕方なんかは確実に成長を遂げている辺り伊達に主人公ではなく、面白い人物です。


というわけで、10巻でした。
神を目指す動機である「死者の蘇生」が不可能であることを未だ知らない雪輝。
多くの謎を抱えた由乃の存在。
新たな日記所有者となった秋瀬。
そして、尽きかけるデウスの寿命。
クライマックス入りが予想される第11巻に期待。


ちなみに、同時発売の『未来日記パラドックス』が今回新たに生じた謎の一部を解くヒントになっていたりします。
外伝第一弾のモザイクの時とは異なり、もしかすると本編を読む上で欠かせない外伝なのかも知れません。