未来日記パラドックス

未来日記パラドックス (角川コミックス・エース 129-16)

本編もクライマックスへ向けて絶好調加速中の『未来日記』外伝第2弾。
今回の主人公は秋瀬或。
本編においてもただの脇役からキーキャラクターへと昇格を果たした彼を中軸に、本編の謎を紐解く上でも欠かせない要素を盛り込みつつ展開するストーリー。
モザイクとはまた違った外伝がここに。


さて、そんなわけで秋瀬が主人公となる本作。
ムルムルの失態によりサバイバルゲーム開始の狼煙が上がる前から既に雪輝と由乃が不在となってしまった、という状況を前提に始まる物語。
どうにかしてこの状況の帳尻を合わし、本編と同じ展開に持っていくためにムルムルがとった手段とは･･･。
　秋瀬を雪輝の代役として1stに。
　自分が由乃の代役として2ndになる。
という作戦。
序盤はどうにか順調に本編と同じ因果を辿ることに成功するムルムル。
（3rdを倒し、9thの学校爆破を阻止し、など）
しかし、徐々に秋瀬が勝手な行動を取るようになりはじめ･･･。
そしてその先に待ち受けていた運命とは。


これがまたなかなかに重要性のある話でして、由乃の謎を解く鍵や10巻でのムルムルの意味深な発言。
そして秋瀬の存在が意味することなど、本編を読む上で知っておいて損はない。
というより、知らないと本編で困るくらいの内容になっています。


また、これはモザイクの時と同様ですが、全体的にコメディ色が強いです。
加えて、悲劇的な展開の多い本編とは違い、各人物が報われている印象の強い展開にもなっています。
好みで言えばモザイクの方が好きなのですが、様々な要因を考慮するとこちらの方が本編の読者にとっては要チェックといえる外伝です。
読んでおいて損はない。