ブレイクブレイド 1〜3巻

ブレイクブレイド (1) (Flex Comix)

ブレイクブレイド (1) (Flex Comix)

ランペイジ』などで知られる吉永裕ノ介さんの新シリーズ。
春には劇場版アニメも公開され、先月下旬にはそのDVDも発売された人気シリーズ。
現在第8巻までが刊行されている。


以下、いきなり余談。
概要や感想だけでいいという人は飛ばしてください。

で、何で今更この作品に手を出したのかというと、きっかけはつい先日偶然耳にしたKOKIAさんの『Fate
かねてより愛好しているアーティストであり、楽曲そのものも気に入ったので調べてみたところ劇場版の主題歌だった、と。
元々ランペイジが移籍に伴い再刊行された頃に本作の連載も始まっていたので存在だけは知っていたのだけど、当時は別段興味が湧かず、スルー。
結果、ようやく今になってこんな良作があったのか・・・と知った次第。
今ではランペイジよりこっちの方が売れてるし有名。
実に勿体ないことをした。
と思う反面、これだけ面白いものを首を長くして発売を待つことなく一気に8冊も読めたのは幸せだなぁとも思ったり・・・。



以下、序盤の感想及び作品の概要について。
初日に読んだのが3巻までだったというのもありますが、話の区切り的にも丁度良いので3巻までをひとまとめにしています。
これから読んでみよう、と思った人もひとまず3巻まで読んでみてから後のことを考えると良いかも。

尚、ネタバレは控えますが、既に8巻まで読み終えています。
試しに1巻だけ→面白かったので無難に2・3巻を購入→ちまちまいく必要ねぇ→翌日残り全部購入
という形で2日で全部揃ったという始末。
それくらい面白い。

石油が採掘できない世界──クルゾン大陸
人々はオイルに替わる動力源として、“魔力”を用いていた。
老若男女を問わず誰もが生まれながらにして有する力。
これを地中から採掘した石英に流すことで個人差はあれど思いのままにモノを操ることができた。


そんなクルゾン大陸にあって、東西の大国の緩衝地帯であるかのように存在する小国──クリシュナ
そしていま、この小国は史上最大の存亡の危機に瀕していた。
一ヶ月前、クリシュナの北にあるもうひとつの小国で内乱が勃発し、その制定を巡って大国同士が衝突。
この戦に勝利した西の大国アテネスが、勢いをそのままにクリシュナをも領地にしようと攻め込んできたのである。


主人公ライガットは、そのクリシュナの外れの村に暮らす「誰もが持っているはずの魔力を持たずに生まれてきた」農民。
学生時代の奇縁から現クリシュナ国王──ホズルの親友である彼は、窮地を脱するべく力を借りたいとするホズルからの呼び出しに応じ、王都へ向かう。
そして、そこで運命が大きく変わることとなり・・・。


と、ここまでが大雑把な導入部の説明。
ランペイジ』は中華な舞台での戦記モノでしたが、本作は西洋での戦記モノと言えます。
ポッと出の雑兵が英雄ばりの活躍を・・・という点など似通っている点もあります。


次からは登場人物など細部の話。
尚、長くなりそうなので箇条書き。

  • この世界での戦争は、ゴゥレムと呼ばれる巨大な人型の石英ロボットでの戦闘が主軸となっている。
  • ゴゥレムのイメージはガンダムシリーズにおけるモビルスーツを想像してもらって差し支えないが、スクウェア社のフロントミッションシリーズにおけるヴァンツァーがわかる人は、そちらを想像してもらった方がよりイメージが近いと思う。
  • ただしライガットが乗ることになるのは現代とは使われているテクノロジーが違う古代ゴーレム。
  • 魔力に反応しないらしく、ライガットしか乗れない。
  • 機体性能は飛びぬけて良い。
  • 但しあくまでも機体がすごいのであって、ライガット自身は何の訓練もされていない農民にすぎない。
  • しかも連続稼働時間に制限アリ。


  • ヒロインは人妻。というか親友ホズルの妻。斬新!というほどではないが、珍しい。
  • ただしドロドロの三角関係とかそういう感じとは無縁。
  • ついでに敵国の第一陣を率いてきた軍人も親友。
  • 「非戦派だったアイツが何故?」→「真意を確かめる!」というのが、親友同様争いごとを嫌うライガットがゴゥレムに乗って戦場に立った理由。


  • 軍事が主軸なだけあって全体的に登場人物の年齢は高め。10代はほぼ皆無。
  • ただし女性は結構多い。こればっかりはまあ、男ばっかの作品というのは難しいので・・・。
  • 平均年齢が高いのでおっさんやおばさんも少なくない。渋いおっさんも居る。
  • 当然バカな武将も居る。
  • が、死亡フラグ立てて即死亡、というありがちなパターンは起こらないのが良い。
  • 反面、意外な人物があっさり逝く。



とまあ、こんなところ。
上述の通り3巻までで一息つき、4巻から重要な新キャラの登場などもあり、新展開へ突入といった具合になっています。
そちらはまた明日にでも。