マルドゥック・スクランブル 2

マルドゥック・スクランブル(2) (講談社コミックス)

マルドゥック・スクランブル(2) (講談社コミックス)

一度は頓挫したアニメ化が別の制作会社の元、劇場版で実現したという小説『マルドゥック・スクランブル』の漫画版第2巻。
自分の人生を諦めずに夢を見て生きること。
ウフコックからそう説かれ、絶望の淵にあったバロットは彼と共に戦うことを決意した。
この第2巻は、そんな新生バロットの戦士としての出発が描かれる。


さて、2巻です。
前回ウフコックの元相棒だというボイルドの襲撃を受けたバロット達。
彼もまた高度な科学の力によって特殊化された人間兵器であり、バロットは窮地に立たされるのだが・・・。
というのが前半の流れ。
1巻の時点で既に心機一転したバロットであるが、ここでの経験を契機に目に見えて彼女の姿勢に更なる変化が生じる。
そして、そんな彼女の元に第二の脅威が迫るところまでが今回の内容となっている。


作画に関しては、初見の時ほどボイルドに違和感がなくなっていたことが印象深い。
その他では、依然としてアクションの作画はまだやや拙い半面、各登場人物が見せる様々な表情が「ここぞ」という時に秀逸な点が光る。
ちなみに作者は女性とのこと。
聞いてなるほどと納得できる「何か」が画に現れている点が面白いかも。
しかしまあ、この内容を女性に描かせるってある意味セクハラだな・・・。


尚、この2巻は原作の中でも大分グロテスクな部分に該当している。
これでも相当マイルドに表現されているとは思うのだが、えぐさを伴う残酷描写もあるためその点はあらかじめ留意すべき。
ここを乗り越えると、後にはカジノでの白熱した決戦などグロさのない熱い展開が待っているので楽しみにされたし。