ベン・トー 6

ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (スーパーダッシュ文庫)

ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (スーパーダッシュ文庫)

担当氏の無謀なスケジューリングによりいつもより早めの場刊行となった今回。
かねてから名前だけは紙上に出ていた広部さんの登場が果たされた前回に続き、槍水仙の妹が登場。
狼ではない彼女だが、甘え上手なその行動に洋は思わぬ苦労をすることになって・・・。
暑い夏だけど食欲をくすぐる好調シリーズ、第6巻。


さて、6巻。
いつも終盤に書いていることを今回はあえて先に書いてしまおうと思う。
特に意味はないけど思い立ったからそうする。


冒頭書いた強行スケジュールのせいか、普段以上に・・・というか数倍っていうレベルで誤字脱字がすごい。
著者自身誤字脱字の多さを公言し、ごめんなさいをしている作家さんではあるが、今回は本当に多い。
なんというか、うん・・・どんまいとしか。


次。
今回は(も?)洋の活躍非常に多し。
というか洋以外誰も争奪戦をやっていない。
著我も白粉も先輩すらも。
6巻での参戦者はいつもの名無しキャラ(といっても茶髪や坊主は実質名有り同然だが)と新キャラだけ。
ただし真偽は保証しないので、どこまでが本当かは読んでのお楽しみ。


尚、争奪戦以外での出番は各人次の通り。

  • 先輩:とても多い。洋が喜ぶ嬉し恥ずかしイベントも。
  • 著我:5巻以下。言動も今回はこれと言って目立たず、超脇役。悲しい。
  • 白粉:5巻くらい。多くもなく少なくもなく。出る度にものすごいインパクトを解き放つ奇行を繰り広げるているのは相変わらず。いや、パワーアップ気味。
  • 沢桔姉妹:ちょっとだけ。ないよりはマシ、ということで。
  • あせび:上に同じ。というか姉妹以上に出番が・・・。完全に一発ネタを提供しただけ。まあ、短編集があせび特集みたいなものだったので、しょうがない。
  • 二階堂:そろそろ大きな出番がないと存在感が・・・。
  • 金城:帰国したらしい。が、まだ出番はない。



以上。
あとは全体の感想について。
今回は仙に対する洋の不誠実さがやや気になる展開になっていた。
読者の抱く勝手な幻想の押し付けであることは承知しているが、子供にねだられたからとはいえ、今回彼が取った行動は何か違うような・・・(特に2回目の無断同伴)。


とか何とか思っていた頃が僕にもありました。
過去形です。
最終盤を読んだら何かその辺の理屈くさい話はどうでも良くなった。
結局ベン・トーが最後に行き着くのは魂とかそういうアツい世界なのかな、と。
ただ、その観点から言えば柚子には洋に勝ってもらいたかったし、その方がもっとアツくなれたかも。
あくまでも槍水姉妹が主役で、洋は今回も引き立て役として使われた格好。

ネタバレにつき二行ほどステルスにしてあります。

そう思うと、洋ってライトノベルの主人公にしてはメインとしての活躍が意外と・・・げふんげふん。



そのほかはいつも通りといった印象。
ほどほどにセガネタが盛り込まれつつ、ギャグ的な場面もあちこちに。
強いていつもと違う点を挙げるならこれまで以上に洋が美味しい思い(セクシャルな意味で)をしていることが多い点くらいか。
年上好きから見ても、ロリコンから見ても今回の洋は嫉妬心を燃やされることだろう。


次巻はさすがに年内は・・・と思いつつ、担当氏の無茶振りによって12月に滑り込んできそうな気も。
いずれにしてもこっそり帰国している金城が物語に絡んでくるのかどうかが最大の注目点か。
あと、著我の出番・・・。