フィギュ☆モ 2

『えむの王国』の中平さんの第二の作品。
まったく知識も興味もなかった女の子の視点を軸に、フィギュアの楽しみを描いたシリーズ。
少し早い気もする最終巻。


さて、冒頭書いた通りまだ2巻だがこれで最終巻。
ただ、内容的には巧くまとまっており、これ以上続行しても似たような話が繰り返されるだけとなり、内容がダレてくることも考えられるので少し惜しまれるくらいの良い時期に連載が終わったという見方もできる。
例に漏れず最終回に向けてはちょっとイイハナシで綺麗にまとめられており、後味も良い。
尚、作者自身反省点として挙げているように、様々なジャンルに言及した結果広く浅くといった作りとなった点は、2巻も1巻と同様である。


その他、2巻では新キャラが二人登場。
一人はさりな達とは一学年下の後輩で、ドール作りが趣味の女の子。
部員(同好会員)になるのでレギュラーキャラといった扱い。
ただ、レギュラーの割に登場初期に比べ加入後は影が薄く、あまり話に深く関与することがない。
存在意義は正直微妙。


もう一人は生徒にしか見えないけど先生、というちんまい女性。
こちらは体育教師&水泳部顧問なので、準レギュラー的な登場頻度。
体格とヘアピンを除けば容姿はりんにかなり似ていなくもない。
準レギュラーではあるが、絡みの多さと関与の程度で言えばこの人の方がよほど存在意義がある。


このほかゲスト的なスポット登場で二人の登場人物も登場しており、1巻と比べて画面を彩る人数が倍増したに等しいかも。四人全員女性だし。


また、2巻ではみらいが作ったフィギュアの中では初めて「人物のフィギュア」を見ることができる。
規格外のりんとは違い、中学生で経験も浅ければこんなものだろうと思えるような「良い感じに下手」だったのが妙にリアリティがあって印象深い。
1巻で作ったストラップやずんどうくんのような簡単なものは上手に作れているけれど・・・といった塩梅である。


というわけで、フィギュ☆モの最終巻でした。
『えむの王国』が終わってから本作が出るまでにそれなりの期間が空いただけに次回作もすぐに連載が始まるとは思えず、そもそも次があるかどうかも心配。
これっきりというのは残念なので、是非また『えむの王国』ばりに笑える作品を出して欲しい。