灼眼のシャナX Etarnal song〜遥かなる歌〜 2
灼眼のシャナX Eternal songー遥かなる歌 2 (電撃コミックス)
- 作者: 高橋弥七郎,木谷椎
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/08/27
- メディア: コミック
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一年半以上の間を空け、ようやくの第2巻登場。
さて、忘れた頃にやっと2巻がリリースされた。
作画はこれといって変化はなく、相変わらず描き込みが多くて丁寧。
が、その分場面が夜ということも手伝って全体的に紙面が黒く、若干読み難さを覚え始めてきた。
1巻当初くらいだとこの密度に圧倒され、感心もしたものの続けて見るには少々しんどい。
なんというか「豪華なステーキばかり」といった趣で、くどく感じられてしまう。
一コマ一コマは緻密な反面、連続したアクションを描くのに慣れておらず、動きが読み取り辛いのもこれに拍車をかけているかも・・・。
また、いちいち回りくどく遅々として進展しない文章を書く高橋氏を原作に持つだけあって、ストーリーの方も進行が遅い。
大きな意味もない戦闘を丁寧に描写しすぎており、時間をかけすぎか。
具体的には、決着がつくわけでもなく何かを得たり失うでもなければ心境の変化などが生じることもない──まさにただぶつかりあうのみのメリヒム戦だけで2巻の6〜7割を使っている。
スケールが大きく派手な戦いは確かに見ごたえがあるが、ここまで費やすほどの価値があるとも思えない。
コミカライズというと得てして駆け足になりがちなものだが、高橋氏の原作を漫画化する場合は多少はしょるくらいが良さそう
ただ、これは本作をひとつの読み物として漫画単体で評価した場合の話。
ストーリーを読むのは原作で十分に済ませ、本作はファンブックとして見て楽しむことだけに特化させれば上述してきたデメリットはすべて素晴らしいメリットに変わる。
総じて、初期の感動もどこへやらこの2巻は随分と退屈に感じられてしまった。
派手な戦闘があり、画が凄いだけで中身がないのである。
これほど待って出た2巻でこれだけの進展しか見られなければ、もう3巻を買うことはないかも知れない。