STAR DRIVER 輝きのタクト 第6話「王の柱」


最強と言われるサイバディ──王のサイバディ
しかしそのサイバディは、強大な力の代償としてアプリボワゼした者を永遠の眠りにつかせる。
そして、そのサイバディの現継承者こそシンドウスガタその人である。
導入、小手調べ、ギャグ回・・・。
それら地ならしを終え、いま、物語が劇的に動きを見せ始める必見の第6話。


今日が誕生日であるタクトは、放課後、思い出の品と思われる懐中時計を懐にワコとデートへ繰り出す。
しかし、表向き明るく振る舞ってはいるもののふとした拍子にワコが表情を曇らせる。
事情を聞いてみると、奇しくも今日はスガタの誕生日なのだそうだ。
ただしそれは、彼にとっては祝うべき喜ばしい日などではないという。
「彼が生まれながらに課せられたもの」「行使者に永遠の眠り──すなわち半ば死を意味する王のサイバディの特異性」「ワコから見たスガタという人への想い」を聞かされるタクト。
そうしてすべてを知らされたタクトは、それでもスガタの誕生日を祝うべく一人道場に篭る彼の元へワコを引っ張っていったのだが・・・。


というわけで今週は、王のサイバディの真実 ワコの歌(ガチver.) 生身での激しい戦いなどなど見所満載かつ劇的な展開を魅せた6話です。
いやはや、それにしても一気に畳み掛けてきましたねー。
長い物語としてみればここまでをもってしてひとつの章となり、次回からが新章突入といったところでしょうか。
ここでこういった展開になることを踏まえ、前回がギャグ、今回の前半がああいった仲睦まじいデートシーンであったことも考えると、なかなかに小憎い演出。
こういうのは好きです。


しかしスガタがこんな早々とあんなことになるとは・・・。
ダブルヒーローを思わせる設定でありながらこれまでまったくと言って良いほど見せ場はもちろんフォーカスもなかった彼。
そしてようやく今週、主人公を食う勢いでド派手な見せ場を披露したかと思えば、それは決死のアプリボワゼで一度発動したら即退場。
良い意味でだが、まったくこれはなんということだろう。
これじゃあスガタの存在が大きすぎてタクトが死んでしまいます。
しかしここで一度主人公としてのお株を奪われたからこそ、今後のタクトが楽しみになる。
いつかあるであろうスガタの覚醒・再入場も含め、6話を見ることでこのあとの展開への興味の度合いがグッと引き上げられたような思いでおなかいっぱいです。
もう、この冬はスタドラから目が離せない。


以下、その他個別事項についてうにゃうにゃと。

  • イブローニュ

ニチ・ケイトのことですが、ケイトの時とイブの時とでの雰囲気・言動の違いが面白い。
個人的にはイブの方が好きかなぁ。
幹部らしく少し偉そうな感じと(でも面倒見は良さそう)、ビシッとしてパリッとしたとげとげしさが良い。
ケイトの時はピリピリして余裕がなさそうな委員長キャラに見えるのに比べ、イブの時は余裕があるように見えるのも理由かな。

  • の部下、ヤノ・マミ(オンディーヌ?)

部下、居たんですねー。
まあ、当然っちゃ当然ですが、これまでのところ一切そういった者が居る描写がなかったので、部隊としての構成員がきちんと居ることが確認できたのがどことなく嬉しかったりします。
褐色そばかす娘か。

  • デート

微笑ましい感じで良かったんですけどね。
それだけに今週は後半シリアスなことが分かっていたので、きっとギャップを演出するためなんだろうなぁという風に思えてしまい、とりわけワコが痛々しく見えたりもする複雑な心境にさせられる場面でした。

  • メイドの二人

助太刀は良い。
良いが、あの格好は・・・。
せめて付け耳と尻尾だけは・・・。
折角の場面がシュールなギャグに見えてしまって少し残念に思えました。

  • を含めて生身バトル

ロボアニメだからといって生身で戦っちゃいけない決まりはないので大歓迎。
時々生身での争いもあるとロボ戦との違いが映えて面白い。
第一フェーズが戦闘向きな人が居ると、今後もこういったことがあるかも。

  • ヘッドさん

今週はヘッドの言葉がおおむね視聴者の代弁みたいになっていた印象が強い。
そして、サカナちゃんの語るストーリーが思わぬ展開に突入したことを受けての反応とその雰囲気が少し怖い。
いまはまだゴロゴロしてふにゃふにゃしているだけの彼ですが、真剣になったらどうなることやら。

以上、充実の6話でした。
来週が待ち遠しいです。