未来日記 11

終わりが近づき、崩壊の始まった世界。
だが、雪輝が新たな神となるために残された障害は8thのみ。
雪輝は神となり失われた命を取り戻すことができるのか。
最終12巻へ向けてのクライマックスとなる第11巻。


さて、帯や裏表紙にも「解明編」と銘打たれている今回。
その宣言に偽りなく、数々の伏線や謎が───こと由乃に関して───明らかとなる。
彼女は一体何者なのか。
何が目的なのか。
この11巻を読めばそれがすべてハッキリすること請け合いである。


尚、ハッキリした後の印象としては、衝撃的な事実の判明したというよりはなるほど納得といった観がふさわしい。
すんなり飲み込める半面、意外性には欠けるかも知れない。
けれども「雪輝と由乃」を鍵として始まり、この二人に終わるこの作品としてはこの11巻がなんと言っても佳境中の佳境なことには変わりない。
最終巻こそ次の12巻であるが、満腹感にも似た満足度としてはこの11巻を読んだ直後が下手をするとピークになるのではないかとすら思える。
そんな考えを覆すクオリティを12巻には期待したい。


ちなみに11巻の表紙は1巻と連動した構成になっているため見比べて見ると面白い。