白球少女 5

白球少女 ? (フレックスコミックス)

白球少女 ? (フレックスコミックス)

伊久美から叩きつけられた試合はどうなる?
そして、円の登板はあるのか。
ちょっとカオスな青春コメディ最終巻。


試合はない、練習風景もない。
野球じゃなく、野球部が題材となっている本作。
最後までこのノリで押し通したわけだが、はたしてこれは帯の煽り通り本当に打ち切りなのか。
かねてからの作者の発言やこの体裁からすると、そんなことはなく円満に完結を迎えたのではないかと考えられる。
けれども、いざ内容の方はどうなっているかというと・・・。
話は二転三転しており、あまり出来の良いものにはなっていない。
一応綺麗な形で終わってはいるのだが・・・。


結局のところ「何か変わったことをやってくれそう」という期待は期待のまま花開くことはなかった。
終盤は登場人物たちこそガヤガヤしているものの話の展開自体は割と落ち着いており、爆発力に欠けた。
主要人物への感情移入もあまり深くなることがなかったのも惜しい点。
決してつまらなくはないが、中途半端な作品といった印象を覆せぬままに完結してしまったように思う。
次回作があるならば、そちらにまた新たな期待をしたい。