セイクリッドセブン #01「イシの目覚め」


人々の生活を脅かす禍々しき生命体?───悪石(アシ)
童子アルマには、それらに対抗する秘められた力がある。
だが、力の使い道を知らぬ彼は、かつてその力を暴走させ多くの人を傷つけたことを悔い、自らの力を忌み嫌っていた。
しかしある日、人知れず悪石に対抗する組織の指導者である令嬢と出逢った時、彼の運命は変わる。
アニメ界の古株サンライズが送る「ちょっと新しいけどほとんど古典的」厨二アクションヒーローアニメーション───第1話。


まず結論から。
面白い。見続ける。今後も楽しみ。


さて、OP・EDアーティストに食指が動いて見始めた作品ですが、存外趣向に沿うものでした。
やはりオリジナルは先の展開が未知数なのが良いですね。
ただそれだけで評価が数割増しになっている可能性は否定できません。


とはいえ、純粋に作品そのものを見ても魅せ方や構成、テンポの良いペース配分など「たった1話で何を見せる(魅せる)か」という観点においての完成度が高い。
そのおかげか、25分弱が体感で短く感じられました。
細部に疑問点やツッコミどころがありこそしましたが、滑り出しとしては良好な部類ではないかと思います。

  • OP

曲と映像のマッチングが良い。
とりわけ、サビに入ってアップテンポになってきてからの弾むようなメロディが好き。

  • 主人公

典型的な邪気眼設定。
一匹狼で、いつも物憂げな表情が似合う。
が、かといって厭世観を抱いている風でもなく斜に構えた感じもせず、内面は好青年。
口数こそ少ないですが、人の厚意を突っぱねるような刺々しい態度は取らないし、好感の持てるタイプの主人公で良かった。


それにしてもデカイ。
その巨体をあの小さな車体に収めている姿はとってもシュール。

  • メインヒロイン

こっちは反対に小さい。
さらに縦ロール。まつげの映えるキラキラな瞳。お嬢様。
色々秘密が多そうな人なので、未知数。

  • サブヒロイン

日常サイドのヒロインと言っても良い。
ビジュアルこそ地味ですが、人当たりが良くとても人好きのする女の子。
第一印象でなら断然こっち推し。
ただし、友人曰く頭の調子がおかしくなることがあるらしい。

  • メイド隊

本作におけるツッコミどころの最右翼。
しかし厳密に言えば、メイドそのものが云々というよりもいきなりメイドが避難誘導を始めたことに誰もつっこまない世界観が妙なわけですが。


まあ、21世紀と言ったらメイドだよね。
とりあえずメイドという要素で古典的な中二作品に現代の風を・・・というサンライズのちょっとズレた発想の産物と思えば許容範囲内。
それに、視覚的に美味しい場面もあったことですし。

  • 覚醒

コレ

コレに
変わる前のままでも良かったかな、正体不明のダークヒーローっぽくて。
変わった後は聖闘士星矢(あるいはシュラト)といった感じ。

  • ED

特殊EDだったため曲のみ。
曲自体はOP曲でも違和感ないような作風でした。
しかし、これに映像がつくかと思うとそれだけで楽しみになる。

というわけで、夏のオリジナルアニメーションの一角であるセイクリッドセブン第1話でした。
この種の作品の傾向として、序盤は良かったのに後半で・・・ということがままあるので、本作もその点は少し気がかりですが、ひとまず1話は合格点。