榊美麗のためなら僕は・・・ッ!! 2

作者の代表作『ひとひら』のスピンオフ作品。
価格差を甘受してまで買うメリットはないかも・・・と思いながらもついつい買ってしまったフルカラー版、第2巻。

さて、1巻は恋愛初心者同士の歳の差カップルが付き合い始めて早々につまづいた所で終わった。
当然の流れとして2巻はその続きから始まるのだが、割とすんなり落ち着くところに落ち着く展開となった。
もっと長々とこのテーマが引っ張られると思っていただけに、これは予想外。


そして、そちらの話が一区切りついてからの新展開はと言うと、これがまた実に『ひとひら』の作者らしいお話。
1巻では『ひとひら』とはテーマやコンセプトにおいても大分趣を異にしている印象があり、違う路線を進むかに思えたのだが、どうやらそうではなかったらしい。
誰を主役に、どんな物語を描くにせよこのシリーズの根っこにあるものは変わらないようだ。
それが確認できただけでもこの2巻には価値があるかも知れない。


尚、ストーリーの方は、一難去ってまた一難といった塩梅。
ひとまず立花君との関係に目処がついた矢先に、また新たな課題が生じるといった流れの導入を描いたところで2巻は終わっている。
1→2巻の流れからすると、この課題も3巻で解決編となるのかな。