ベン・トー #01「ネバれ、納豆オクラ丼ぶっかけチーズトッピング弁当 440kcal」


スーパーダッシュ文庫アサウラさんが刊行中の同名ライトノベルを原作にもつアニメ。
奇抜というか何というか、実に突拍子がなくバカバカしい設定の元で繰り広げられる弁当争奪戦(だが、それがいい)を描くバトルコメディ。
ツッコミどころはこれでもかというほど豊富だが、つっこんだら負け。
これはあくまでフィクション。
頭を空にして楽しめばいいじゃない───という第1話。


ちなみにイントネーションは「剣道」のそれ。
「弁当」のイントネーションとは違うということに。


さて、とうとうまさかのアニメ化が放送開始となりました。
案の定トンデモ設定に様々な指摘が上がったりもしているようですが、これはあくまでも現実世界の日本が舞台に見える虚構の世界のお話。
しかし多くのラノベがそうである異能力バトルものなどとは違い、その辺の非現実感が乏しいのはネックかも知れません。
真面目にならず楽しめるだけの素地がないと少しとっつき難い作品でしょうか。


尚、それとは別に「食費に窮しているなら自炊すべき」という至極尤もな声がよく挙がるようですが、それについては原作ファンとしてきちんとしたフォローをしたいと思います。
(まあ、2話3話と見ていくことで自然に分かるように出来ているとは思いますが、1話だけでは明らかに描写不足・説明不足だったので・・・。)

この作品における弁当争奪は、たとえるならロードレースみたいなものである。
移動するのが目的であれば、しゃかりきになって自転車を漕ぐことなんかせずに電車やバス・自家用車を使えばいい話。
しかし、ロードレーサーの目的が移動することではないのと同様、登場人物たちの本義は食費を浮かせることではない。
「奪い合い、勝利し、半額の弁当を手に入れること」は食費を浮かせる手段なのではなく、それこそが目的となる。
(ただしロードレースとは違い、中にはそのために参加している者もいる。)
故に自炊をすべきというのは、趣旨を理解していない的外れな話となるし、ロードレースのコース上に一般のチャリンコ(佐藤)が紛れ込めば排除されるのは道理である。


ただ、実際のロードレースとは違って事前の告知や交通規制・掲示板などが何もなくいきなり公道で突発的にレースが開始しているので、佐藤が紛れ込んでしまうのも無理はなく、それなのに問答無用で暴力を振るわれているのは酷い話ではある。

とまあそんな感じの作品です。
では前置きが長くなりましたが、以下本編の感想。


わかっちゃいましたが、やっぱりこうして絵にすると争奪戦ってあまりにもぶっ飛びすぎてて「これはねーよ(笑)」って感じになりますねー。
アニメだと周囲に居る一般客も表現されているので、無茶苦茶っぷりが尚更際立ちます。


キャラデザ・声やストーリーの展開に違和感が・・・。
アクションシーンまで持っていこうとしたことでストーリー展開が若干強引になってしまった印象が強い。
まあ、どのみちそのままアニメにするとラブとかヒロインもない作品になるので、その辺も含めてアニメはアニメとして今後も色々といじってくることがあるのかも。


一方で、やりすぎなくらい脚を強調する姿勢は脚フェチとしては歓迎。
しかし肝心のその脚の作画が好みのタイプではないのが実に惜しい。
脚が長すぎてかえって不自然になって魅力を損なっているのも勿体ない。


以上、ベン・トー第1話でした。
そして、次回から物語が本格化するはずですが、女性陣はしばらくこのまま増えず、OPに出てくる人らが追加されてくるのは4話以降になるかと思います。