そんな未来はウソである 2

そんな未来はウソである(2) (KCデラックス 週刊少年マガジン)

そんな未来はウソである(2) (KCデラックス 週刊少年マガジン)

ひとの未来がちょっとだけ見えてしまう女の子、ミツキ。
そんな彼女に懐かれたひとのウソが見破れる女の子、アカネ。
そして、ある拍子にミツキが初めて見てしまった自分の未来。
それはクラスの男子高山くんと結婚するというものだった。
ひとり静かに高校生活を過ごしたいアカネは厄介ばr・・・もとい懐かれてしまった手前、ミツキの未来視を現実とすべく二人の仲を取り持とうと奮闘し始める。
そうしてなんやかんやをしているうちに、ミツキと高山の仲は着実に進展して・・・いかないから困ったものである。
もう2巻だというのに・・・。


桜場コハルの新境地、待望の第2巻。


さて、作中ではさらっと流れていたが、今回は何気にかなり重大かつ深刻な変化が生じた。
ミツキの未来視の結果が変わってしまったのである。
どう変わったかは読んでのお楽しみだが、アカネがああでもないこうでもないと動けば動くほど、それが空回りになってしまいその結果としての変化なのだろうなぁ。
軽いノリのコメディなのに、実に皮肉な話だ。


とまあ、そんな重大事項はさておきいよいよ高山くんがリア充全開になってきた。
実に恨めしく許しがたい状況である。
どの子もこの子も良い子であるだけに尚更のこと。
そして、それだけにいつかの時点で誰かが傷心する結果が訪れてしまいかねない本作のラブコメという図式はちょっぴり心苦しくもあるのだった。
この辺は『みなみけ』では絶対に味わうことのできないモヤモヤ感であり、本作特有の魅力だろう。
まあ、その分「コメディでもやもやするのなんて嫌だ。ただひたすら笑って終わりたい。」というニーズにはそぐわないのだが・・・。


そうそう。
笑いと言えば、桜場作品に付きもののくすりとくる笑いではなく、もっと破壊力のある笑いがこみ上げてくる場面がちらほら。
1巻ではそういったこともなかったように思えるので、これがツッコミ役がハッキリとしてきたことによるものなのか、たまたま2巻にツボにくるものがあっただけなのかが定かではないが、仮に前者であればまたひとつ『みなみけ』とは違う魅力が見つかったのかも知れない。
3巻も楽しみだなぁ。