ネクログ 2

ネクログ(2) (アフタヌーンKC)

ネクログ(2) (アフタヌーンKC)

不幸な死を遂げた敬愛する女性の魂を取り戻すべく謎の道士・胡に弟子入りしている宋。
しかし弟子と言えば聞こえは良いものの扱いはまるで小間使い。
肝心の屍術に関しても手解きを受けられるわけでもなし。
だがしかし、他に頼れる者がないものまた事実。
今日も今日とて宋は胡につき合わされ、とうとう生きたまま冥界に足を踏み入れることになり・・・。


もっけ』の熊倉さんが描くネクロファンタジー第2巻。


さて、独特の世界観を第1巻で披露した本作。
この2巻では、胡の行動の先にある目的や彼女?の背景にあるものなどが明らかとなる。
そしてまた、世の倫理を侵してまで反魂の法に手を染めることに対しての宋の考えと覚悟が問われるという避けては通れない命題にも触れられる機会が設けられている。


その他では、胡の秘術を狙って妖仙なる同類?と思しき者や宋と同様に他人のために道を進む者も登場。
とりわけ後者は、胡や菅などひょうきんかつ底知れない曲者ばかりに囲まれた宋にとってまともに意思疎通を交わせる常識人が現れたという点において注目の存在である。
共に仲間として今後の道行きを同じくするような存在とはなり得なそうではあるが、一時的とはいえ彼女の登場は良いアクセントとなっており、面白い。


尚、今回は1巻とは異なり、物語の途中で次回へと引く形で2巻の終わりを迎えている。
次巻の発売まで生殺しの状態だ。