LAST EXILE(ラストエグザイル) 銀翼のファム #09「Connected passed pawn」


ついに十五隻目となる戦艦の拿捕を達成したファム。
だが、最後を飾ったその時のヴェスパのナビ席にあったのは、ジゼルではなくミリアの姿だった。
その事実と近頃のファムの言動とがジゼルの心を苛み、とうとう彼女はファムを残し一人船を降りることを決心する。
二人の空は、本当にここで終わってしまうのだろうか・・・。


修羅場コネー───という第9話。


さて、前回の引きがああであっただけに、もっと殺伐とした空気になるか、そうでなければ相当に自信を喪失したジゼルが重苦しい空気を振りまく鬱展開にでもなるかと思っていたのですが、存外深刻なムードにはならずに終了。
なんだかんだ言って幼少期から姉妹がごとく育ってきたのは伊達ではなかったね、といった塩梅で円満解決となりました。
この辺りはやや肩透かしを食らった気がします。


一方で全体の構成としては、序盤の大きな山場を越えて一区切りついたことを表そうとする節目のニュアンスが如実に感じられました。
そして三人娘もようやく一致団結し、ファムらの所属も曖昧なものではなく、正規のシルヴィウス搭乗員に。
今後へ向けてのあれやこれやをハッキリとさせ、準備万端といった雰囲気に先々の展開への期待を煽られました。

  • ディーオ

ファムにとっての人生の先輩といった役回りになってきました。
いやー、なんだかとても感慨深いですね。
普段のおちゃらけた調子から一変して、不意にああいった至言が飛び出してくるのも良い。
しかし、基本的に過去形なのが・・・悲しい。

  • ファムとジゼル

姉妹のようでいて、けれど血は繋がっていない。
その血の繋がりのなさがかえって二人の仲を深めていたようなところがあったのかも。
それこそ口で言わなくても分かり合える、と甘えてしまうほどに・・・。
この9話を見るとそんな風に思えるのでした。

  • ミリア様→ミリア

ジゼルのミリアに対する呼称がそう変化していました。
ただ、ホッケーのゲーム中でのことだったので、心境の変化の表れだという確証は得られず。
次回以降で確認を取りたいです。

というわけで、前半戦最終章といった様相の第9話でした。
そして次回は残念ながら総集編。
まだ総集編をやるほど物語に進展がないだろ・・・とも思うのですが、2クールの間に2回も総集編があるらしいので、はなから避けようもない構成なのだと思って諦めるしかありません。