THE iDOL M@STER(アイドルマスター) 第二十四話「夢」


夢だったアイドルとして成功し、スケジュールに追われるようになった日々。
しかしそれと引き換えに仲間と共有できる時間がどんどんと少なくなっていった。
そんな毎日を繰り返すうちに春香の心は磨耗していき、何故アイドルを夢見たのか。
いま、アイドルとして自分は何をしたいのか。
それさえも見失ってしまって・・・。


もう何度目かわからない「良い最終回だった」───という第24話。


良い話でした。
感動もしました。
満足しています。
だけどその裏で不思議と何故かは分からないしうまく言葉にできないけれど「これじゃない」感じが燻っている気持ちも拭えない。
そんな何とも言えない余韻が残る回でした。

  • 中村さんの演技

春香の中の人ですが、Aパートはとりわけ迫真の演技でした。
舞台稽古のそれなどは特に、アレが「芝居なのか春香の本心がそのまま溢れてるだけなのか区別がつかない」という状態を見事に表現できていたと思います。
良い演技があるおかげで脚本が余計な説明をせずに済むというのは本当に素晴らしいことですね。

  • ジュピター

というか冬馬さんが春香に対してナイスサポート。
こういった形で彼らが関わってくるのは嬉しいものがありますねー。

  • 小さな自分

20話でも使われていた手法でしたが、あの時と同じようでいくつか違う点も。
以前のは「千早の見ている幻覚」で説明もつき、理屈の上でもそこに収まるものでした。
しかし今回はその範囲を逸脱して、現実に干渉をしているかのように映りました。
これはさすがにやりすぎで、興を乗せるはずの演出でかえって興を削ぐ結果になっていたように思え、残念でした。

というわけで、直前の20〜22話にも少なからず仲間の絆というテーマ性があり、既に色々とそちらで消化済みなこともあったせいか鮮烈さに欠け、全体的に印象がぼやけて薄まったように感じられてしまう第24話でした。
しかしこれで晴れてきれいに最終回が迎えられるので、最後がとても楽しみです。